初陣以来、なにかに憑依されたかのように出陣を繰り返す文殊。
若組筆頭の文殊がZENJINに加入したことによって、
出陣回数は一気に倍増、否、3倍増となっている。
黒鱒釣師の中には、週3、4日の出陣も珍しくないという方もいるようだが、
総帥の帝釈などは、昨年一昨年共に出陣回数1桁だったわけで、
このまま老体の帝釈が出陣し続ければ、身体がパンクするのは必定(笑)
しかしながら若衆の懇願とあれば、
これを断れるほどドライな性質は持ち合わせていない帝釈。
銭と暇さえあれば、いつでも出陣したいとの思いは、
帝釈のほうが強いのかもしれない。
黒鱒釣りを楽しんでいる若衆を見て、心から嬉しく思う帝釈であるが故に、
少々身体がキツくても出陣してしまう。
此度の出陣も、文殊の名乗り上げにより決定された。
文殊は度々の出陣にも関わらず、なかなかに良い戦果に恵まれない。
しかしそれでも尚、大いなる志と夢を持って挑もうとする文殊は清々しい。
その清々しさは、遠い昔、帝釈が黒鱒釣りを始めた頃と同じ輝きがある。
帝釈が黒鱒釣りを始めて四半世紀を過ぎるが、
なにせ当時は情報誌や良き道具が無かった。
一般でバスと言えば、路線バスか観光バス、はたまた風呂という時代だ。
そんなことから帝釈は、初陣から2年半にも及ぶ長い長い
【デコ】の洗礼を受け続けた。
しかし、帝釈はツライと思ったことは一度も無かった。
小遣いとお年玉の全てを釣具に投入し、
チャリンコを3時間でも4時間でもこぎ続けて釣り場へ通った。
中学1年になると釣具店で奉公もした。
お金は貰えないので、代わりに1日1つルアーを貰った。
とにかくルアーを動かしているだけで楽しくて仕方がなかった。
1日がアッというまに過ぎていった。
そこには、無責任なメディアの氾濫や、営利先行の競技団体が氾濫する
昨今の黒鱒シーンとは遠くかけ離れた、純真素朴な子供達の夢があった。
帝釈は、そんなピュアな気持ちで黒鱒を追っていた頃の己を、
文殊の清々しさの中に見ているのかもしれない…。
午前4時30分、帝釈屋敷出陣。
5時30分、将監川着陣。
いつものボート店から出船した両名。
まずはどこから攻めるかいつも悩むところ。
下流域から攻めていくのがここ数年の定石となっているが、
このところイマイチ黒鱒君の反応が悪い。
その水域には2件のボート店が存在するため、
人為的なプレッシャーも要因の1つと思われるが
水温の上昇が遅いというのが帝釈の結論だ。
しかし、帝釈データバンク(かなり怪しい)によると、
45㎝を超える黒鱒は圧倒的に下流域に多い。
それゆえにダメと分かっていても、下流域に引きづられてしまうのだ。
帝釈「下流から行くべ」
文殊「え゛~上流行きましょうよぉ~ヾ(*`ε´*)ノ」
帝釈「いいや、下流じゃ」
文殊「されば致し方なし…(-。-)ボソッ」
総帥の権限で下流域を攻めたものの、予想通りというかやはり反応がない。
いつもはここで執拗に攻め続け、無駄な時間を過ごしてしまうことが多かったが
今日は文殊が食い下がった(笑)
文殊「上流、上流、上流、上流!!
(*`ε´*)ノ_彡☆」
帝釈「わぁ~ったよ!!ヾ(。`Д´。)ノ彡☆」
昼前に下流域を見切り、上流に攻め上った。
水門を超えたところでいつもの通り…
(ノ_<。)うっうっうっ
上流域南岸をしばらく攻め続けたところ、
帝釈のディプシーDo3に待望のバイト。
帝釈「しゃりゃ~!!」
(;`ー´)o/ ̄ ̄ ̄ ̄~ >°))))彡
文殊「やっぱ上の方がよかったで御座ろうよ!(*`ε´*)ノ」
帝釈「ん、ま、まあな…( ̄O ̄;)」
ありがとう文殊君。
帝釈「とりあえずこれでデコは無しっとε=( ̄。 ̄;)フゥ」
文殊「(~_ーメ) ヒクヒク」
帝釈「お、これは失敬失敬( ̄‥ ̄)」
その後、同じく南岸を流し攻め続けるがアタリなし。
早や北岸を攻めよ!と捲くし立てる文殊をなだめながら、
あるポイントに向かった。
そこは帝釈独自のポイント眼からすると
どう考えても黒鱒君が常時居ついていて不思議ではない場所だという。
「ここに黒鱒居らぬ道理なし」
しかし過去の経験上、なぜかあまり釣れない。
理由は、只単に「釣りが下手」ということが濃厚ではあるが
この場所にはいつも期待をしてしまう帝釈であった。
帝釈「いつ見てもここはエエ感じじゃのぅ~♪」
文殊「ふ~ん、左様で御座るか」
帝釈「(|||ノ`□´)ノやるぞー!!」
文殊「お、おぅ~!」
高確率で黒鱒君が居るとふんだ場所には、
決まってセンちゃん投入の帝釈(笑)
その数投目…
帝釈「いたいたー!!」
文殊「ホントだ~( ̄O ̄;)」
帝釈「かも~ん黒鱒君~!!」
(^O^)o/~~~~~^>*))))彡
諦めてはなりませぬ
持論通りに展開し、成功することに慣れてない帝釈は、
内心かなり動揺していたようだが
そこは得意のハッタリ口三味線でカバー。
勢いにノルかに見えた帝釈だったが、所詮帝釈は帝釈に過ぎず。
とどのつまりはハッタリ大魔神、結局は後が続かず移動。
文殊「釣れんぞ総帥!!ヾ(。`Д´。)ノ彡☆」
帝釈「♪~( ̄ε ̄;)スヒィースー」
その後、文殊の要請により北岸を攻め下るもアタリなし(笑)
時間はこの時点ですでに午後5時30分を回っていた。
文殊「またデコるのか…( -。-) =3」
帝釈「諦めるな文殊よ、ワシなんか2年半も釣れなかったんだから
まだイイほうだぞ!」
文殊「フォローになっておらぬわ!!\(`o’゛;)」
いよいよ太陽が大きく西に傾き、万事休すと思ったその時…。
文殊「うっしゃぁーー!!」
(;ToT)o/ ̄ ̄ ̄~ >゜))))彡
帝釈「ほれみい、諦めるなと申したであろうが!(^▽^) ハッハッハ」
文殊「よっしゃ!うっしゃ!よっしゃ!うっしゃ!
どりゃ~!!」
文殊「あ…( ̄▽ ̄;」
帝釈「ん?」
文殊「(=_=;」
帝釈「ぎゃはははーー!!!
☆ミヾ(__)ノ彡☆ばんばん!
やってられねぇ…
笑い過ぎて帝釈が腹痛を訴え、本日終了。
2004・4・13
TEAM-ZENJIN 将監川決戦 結果
名前 | 魚・尾数 | 40up |
帝釈 | 黒鱒 2 | 2 |
文殊 | ナマズ 1 | – |