TEAM-ZENJIN医和殿と同陣致し、
此度、本山博之公のガイドサービスを受け候。
なんと、恐らくは「日本記録」になる
という53.5㎝・1,962gの小口黒鱒の総大将を
討ち取ってしまい、失神失禁寸前に御座候。
これにて、ゴムボート侍の面目立ちて候。
以下、Basser2004年12月号掲載の原文。
午前中は風もほとんどなく非常にタフタフで御座いました。
沖のハンプ(8~11m)を中心にマイクロクローラのダウンショットでドゥードゥリング。
あの「枯葉に触れるようなアタリ」をなかなかアワせることが出来ず、
数尾のスモールを釣ったのみで御座った。
そして午後になって風が吹き始め、パタパタと釣れだすも、
これも長くは続かず、再び忍耐の釣りを強いられ夕暮れが迫る。
この厳しき状況もわきまえず「硬いルアーで釣りとう御座る、出来ればトップで」
とホザクそれがしの我侭を本山公がくんで下さり、
「よ~しシャローをやろう!」との有難きお言葉。
1.5mほどのシャローにて本山公がクランクベイトで何本か捕獲。
「侍たるもの最後はトップで死にたし…」と決意し、
前回の桧原湖遠征でも活躍してくれた信頼のスウィシャー
「L&Sプロップベイト 本山バージョン」を投入。
そして投入早々ラージマウスを1本捕獲。
帰着時間を延長し「最後にもう1ヵ所行こう」との本山公の有難きご好意により、
二子島沖のハンプに最後の勝負を賭けた。
この日、同行の医和殿はイマイチ波に乗り切れずにいた。
此度、貧乏武士をお誘い下さった御礼もあり、
【一番熱い1投目】は医和殿に譲ろうとそれがしは待機。
祈りを込めた医和殿のベビートーピードが飛んだ。
着水後のしばらくの放置プレイからリールを巻き出した直後、
水面が割れた!!
見事なり医和殿。捕獲成功!!
さてさて、それがしも投げるかなと同じブイに向かってフルキャスト。
渾身の祈りと力を込めたキャストは力みすぎたのか、ブイを通り過ぎ左にずれて着水。
この日それがしは「50オーバー50オーバー」と呪文のように唱えていた。
「釣れりゃ~ナントでも言えるわい」とか言われそうで御座るが、
本山公が「最後にもう1ヵ所行こう」と仰せになった瞬間、
なぜかそれがしの脳裏には、そこで50オーバーを「釣った」イメージが
出来上がっておったので御座る。いやマジで。
波紋が消えるまで待ち、イメージ通りにリーリングを開始した2巻き半後
「ゴブォボッ!!」
それは「水面を割る」とか「水しぶきが立つ」とかいう出方とは全く違う、
今までに見たことがない出方で御座った。
しいて申さば「水面が持ち上がる」感じで御座りましょうか。
正に恐竜登場型バイト。「うぉっしゃーー!!」奇声一発ファイト開始。
イメージ通りの展開で呼び出した小口黒鱒であったが、
ファイトが始まるとイメージどころの騒ぎではのうなってしもうた。
とにかく引く、ヤバイほどに引く。。。
エッジ665が弓なりになり、14lbのラインが誠に心もとなかった。
「45はあるぞ!」
との本山公のお言葉に、
「5㎝足らぬわい!」
と叫ぶ余裕は勿論御座りませんでしたが(笑)、
ドラグまで使って頑張った。
本山公から「サイズを見るから浮かせろ!」と激が飛び、気合で水面まで浮かす。
「おお!50ある50ある!!」
と本山公もシャウトするこのモンスターは、
水面直下で25㎝くらいの魚を口から2尾も吐きだし最後の逆襲に出る。
あまりの強烈な突っ込みに情けなくもランディングに戸惑っておったところ、
本山公がすかさずグラウンドランディング。
そのタイガーな魚体は本山公の手に滑り込んだ。
ガッチリ口閉尾開きで53.5㎝、1962g
「魚を吐き出さなければ2200gはあったな」と本山公。
その後、本山公が各地の情報網を駆使し調べ上げて下さったところ、
「この小口黒鱒は紛れもなく日本記録だ」
との有難きお言葉。
新日本プロレスの選手入場曲やダイエーホークスの応援歌を歌っていること、
そして大食いであること以外自慢のなかったそれがし。
侍とは「謙虚さこそ大事なれ」でござるが、
この記録は自慢させて頂きたい!!
(`O´)ノオー!!
此度はそれがしに華を持たせて下さった医和殿に、
心より感謝致し候。
ヾ(@°▽°@)ノ
厳愛の叱咤激励の名ガイドを賜りました本山公に、
心より御礼申し上げ奉り候。
<(_ _)>