ワームの色っちゅうもんも、種類が多くてわけ分かりませんのぅ。
貴公は如何ようにして使い分けておられるのかな。
水が澄んでおったらスモークかクリア?アクセントでラメ、ゴマ塩?
濁っておったら黒かチャート?はたまたグリパン、モーターオイル?
まぁ色々と御座りましょうが、なんと言っても多くの御仁がお好きな色が御座ろうよ。
左様、ウォーターメロンで御座るわ。
昔々、四半世紀以上昔。。。
ワームの定番色は「紫」で御座った。
それはもう、みんなして呪文のようにパープルパープルパープル(笑)
まず売れ筋No.1は「紫」で御座った。
次に人気は「赤」。いちごの匂いつき♪な~んて書いてあったりしてのぅ。
勿論パープルはブドウの匂いつきじゃ(笑)。
誠に懐かしゅう御座る。
赤系に続き青系が人気だったと記憶しておりますな。
何度も何度も蛍光灯に透かして見上げておったもんじゃ。
「これがバスの視点だぞ~!」なんてはしゃぎながらのぅ。
まぁ人気色はこんなところで御座ったが、んじゃ毎度毎度どこへ行っても売れ残っていた色は何か。
ぶっちぎりで「ウォーターメロン」じゃ(笑)。次いでグリパンや茶系統の色が残っておった。
「こんな色はバスには見えないぜ~」とかなんとか言っとった。
次に残っておったのはクリア、スモーク系。まぁこれも似たような理由でござる。
そして黒やチャートがそれに続く感じでござった。
数少ない昔の専門誌の写真にも、ワームと言えばパープル、レッド、ブルー。
それはもう圧倒的に。
まぁパープル系は今でも根強い人気があるようで御座るが、昨今定番色と言われているその多くは、いつでも売れ残っていたように思いまするな(笑)。
とにかく「ウォーターメロン」。こやつだけは極端に売れ残っておりましたわ。
そんなわけでワシのワームBOXは紫と赤のジェリーワームだらけで御座った。
しかしある時、それはそれは古くて汚いジェリーワームが安売りしてましての。
ワームオイルが台紙に染み付き、グチョグチョになっていた売れ残り品。色は勿論ウォーターメロン。
貧乏小学生だったワシは、使わないと思いつつも安さに負けて購入してしもうた。
しばらくして友達を誘い父者の車で相模湖へ行った時のこと。今となっては笑うてしまうが、その頃はほれ、バスは富士五湖と芦ノ湖にしかおらぬなどと言われておった時代でのぅ。大衆はバスと申さば京成バスくらいの認識じゃった。
友達と一緒にボートに乗りこみ釣り開始。
勿論ルアーは紫のジェリーワームじゃ(笑)。
しかし半日やっても1尾も釣れず、こりゃヤバいと赤に交換、しかし釣れぬ。お次は青じゃ、だが釣れぬ…。
そこは小学生の餓鬼共じゃ、そこまで釣れなくなれば当然飽きてくる。
3人もボートに乗っておればギャーギャー大騒ぎで釣りどころではなくなって遊びだしたのぅ。
そんな中、私は何気にワームBOXを開けた。
端ぃ~っこに佇んでいるウォーターメロンカラーのジェリーワームと目が合うた(笑)。
とりあえずセットしたら、「そんなん釣れねぇ~よ~」と馬鹿にされよった(笑)。
で、投げてみたら5.6投で釣れてしもうた。
「おお~~」ってなぐあいで3尾捕獲成功。
こうなると子供だけに変な意地はなく、その釣れ釣れぶりをみてすぐに「ちょーだい、ちょーだい」攻撃が始まった。
ワシは餓鬼の頃からセコかったので、「紫と交換な!」と迫り、しぶしぶ紫を差し出した友達とともに、ウォーターメロンで結構釣ったんじゃ。
しばらくして千葉県の雄蛇ヶ池にバスがいるという情報を得たので、安売りのウォーターメロンを買い増した。
ほんならまたしても結構な数のバスが釣れた。
「この色って釣れるのかも」
そんなこんなでワシら餓鬼共の間ではウォーターメロンカラーが定着し何年か過ぎたのじゃが、
相変わらずこのカラーはどこでも売れ残っておったわい。
ではいつ頃からウォーターメロンカラーが“よく釣れる色”として認知されたので御座ろうか。
ワシが思うに、今江克隆氏の「ウォーターメロンカラーはどこのバスでも嫌がらない」発言が流行に火を付けたのではないかと思われる。
まぁこれに関しては、様々にご意見がおありかと存ずるが、あくまでもワシの主観ということでご理解頂きたい。
それからというもの、売れ筋No.1は文句なくウォーターメロンで御座ろう。次にグリパン、茶系統でござるかな。
当時のワーストカラーが今では超定番カラーじゃ。面白き世の中じゃのぅ。
今江氏がいつ頃からウォーターメロンカラーの威力に気付いておったのかは存じませぬが、もしかしたらワシ等餓鬼共のほうが早う気付いておったのやも知れませぬな、フォッフォッフォ。